深澤直人さんのwithout thoughtや、IDEOのthoughtless actsのことを考えながら、こんなことに思いを馳せてみる今日この頃。
アフォーダンスという言葉の意味は、モノが持つ特徴(色や形、材質など)や、それが置かれた状況が、それを使うユーザに対して、そのモノ自体をどう使うかについてのメッセージを発していること、という感じだろう。
例えば、バス停でバスを待っているときに、その近くにガードレールがあったら、無意識に座ることがあるだろう。ガードレールは座るためのものではないと知っているけれど、思わず座りたくなる。
そんなとき、そのガードレールは、座ることをアフォードしている、と捉えることができる。
私たちが、さまざまなモノと触れ合う中で、その使い方を教わったり、強制されていないのに、思わずそう使っている、という状況があることに気がつく。
私たちが、日常生活の中で、あるいは仕事の中で、無意識のうちに行なっていること。そこに注意を向けると、いいデザインとは何か、ということに対してのヒントが得られるかもしれない。
人を観察することによって、その人にとっての「未知のアフォーダンス」を発見することができるかもしれない。
雨の日、傘立てのないスーパーの入り口。傘置き場として完璧な場所。これよりエレガントな傘立て・傘置き場をデザインしたいものだ。
関連項目:アフォーダンスの力